空き家を適正な管理で
大切な資産として活用
元気なうちに「住まいの終活」を
近年の高齢化に伴い、福祉施設に入居されるなどをきっかけにそのまま空き家となってしまい、
管理が行き届かないケースが増加しているそうです。
熊本市では、「熊本市空家等対策計画」を今年度策定。
空き家の「予防」「適正管理」「利活用」を基本方針とし、空き家の減少を目指しています。
取り組み内容を、熊本市都市建設局住宅部空家対策課の白石貴光さん、福松明彦さんに伺いました。
空き家を適正な管理で
大切な資産として活用
近年の高齢化に伴い、福祉施設に入居されるなどをきっかけにそのまま空き家となってしまい、管理が行き届かないケースが増加しているそうです。
熊本市では、「熊本市空家等対策計画」を今年度策定。
空き家の「予防」「適正管理」「利活用」を基本方針とし、空き家の減少を目指しています。
取り組み内容を、熊本市都市建設局住宅部空家対策課の白石貴光さん、福松明彦さんに伺いました。
空き家が周辺環境に与える影響
空き家は適正管理されないと、周囲の景観・住環境へ悪影響を及ぼし、防犯や治安の悪化などにつながる可能性があります。
「空き家所有者の半数以上は、高齢者が占めています。長期的な入院や有料老人ホームなどへの施設入居となった場合、相続などの意思決定がなされず、家屋がそのまま放置され、結果的に空き家になっているといったケースも少なくありません」と白石さんは話します。
「空き家を適切に管理せずにいると、建物の劣化が進みます。また、樹木が繁茂して隣接地や道路にはみだしたり、強風で屋根瓦が飛散したりして周辺住民へ危害を加えてしまう恐れもあります。防災面・防犯面のリスクも高まり、地域の資産価値の低下につながります」と福松さん。倒壊や火災、外壁の落下で事故が起きた場合、所有者や管理者は損害賠償などの管理責任を問われることがあります。
第1回市民向けセミナー
「空き家・終活セミナー」の風景
空き家の悪いイメージを払拭
さまざまな問題を抱える空き家ですが、悪い面ばかりではありません。利活用次第で資産価値が高まる可能性も秘めています。市が現地調査を行い、空家等を老朽度でランク分けしたところ、利活用可能な状態の空家等が全体の約97%を占めることが分かりました。「空き家というと悪いイメージをもつ方が多いようですが、例えば賃貸に出したり、売却したり、解体して跡地を駐車場にしたりするという利活用の方法もあります。また、地域住民が利用する施設として活用する場合は、まちづくりの一環にもつながります」と白石さん。
「空き家はそれぞれ状況が異なるので、どういった利活用ができて、その中で所有者本人がどうしたいのかを考えることが重要です。空き家は個人の資産なので最終的な決定は所有者となります。所有者に対して様々な情報を提供し、利活用を促進することが私たちの役割になります」と福松さんは話します。
第2回市民向けセミナー
「空き家とライフスタイルセミナー」の風景
(講演)
セミナーや出前講座で
空き家への意識を向上
空き家の活用や管理の意識を高めるため、2018年は市民向けセミナーを実施。「2018年は市民向けセミナーを2回開催しました。セミナーは、関心をもって参加してもらえるようにテーマを空き家に絞らず実施しました。1回目は、大切な家屋を空き家にしない方法について、終活を交えて紹介。2回目は、相続・利活用・資産運用・終活等の様々な分野の展示ブースを設置し、より具体的な相談ができるようにしました」と福松さん。「家屋を次の世代へスムーズに引き継ぐことも、空き家の予防には非常に大切です。元気なうちにお世話になった住まいの終活を考えましょう。一人ひとりが身近な問題としてとらえることが、空き家の減少につながります」と白石さんは話します。
空き家の管理や利活用の方法を多くの人に知ってもらうため、市民向けセミナーや出前講座の開催は今後も予定されています。
第2回市民向けセミナー
「空き家とライフスタイルセミナー」の風景
(展示ブース)
その他の空家対策相談サービス事業所一覧
- 大海建設0964-28-0095
- グリット096-362-3380
- あかりテラス096-285-6841
- アラキ不動産管理096-288-6522
- 平成不動産096-370-2677
- まつお不動産096-245-7984
- アイアース不動産096-273-7776
- 明和不動産096-322-1508