福祉＆介護の未来を担う若者たち
城北高等学校 医療福祉科
1988年に社会福祉科を創設した城北高等学校は、既に卒業生850名を輩出している名門校。
福祉＆介護業界での活躍を目指す青年たちの学び舎に、「た・よ・り」がお邪魔しました。
馬場 誠也 先生
福祉＆介護の未来を担う若者たち
1988年に社会福祉科を創設した城北高等学校は、既に卒業生850名を輩出している名門校。福祉＆介護業界での活躍を目指す青年たちの学び舎に、「た・よ・り」がお邪魔しました。
城北高等学校
馬場 誠也先生
福祉・介護分野の人材を長きに渡り育成
福祉・介護分野の人材を長きに渡り育成城北高校の医療福祉科は全国で2番目に創設され、32年の歴史があります。2年次から「医療福祉コース」「福祉共生コース」を選択。実習先として登録のある約120の施設の協力を得ながら、全員が介護職員初任者研修を受け、さらに国家資格である介護福祉士の取得を目指す生徒もおり、福祉・医療分野で活躍できる優秀な人材育成と、生徒にとっての自己実現を目指しています。
「本科の生徒たちは、とても優しくて素直。15歳でよく福祉・介護への道を決断したなと、いつも感心します」と教えてくれたのは、自身も社会福祉士の資格を持つ馬場誠也先生です。「これからの介護福祉士は資格を取るだけではなく、そこにプラスできる得意分野を持つことが必要。レクリエーションやパソコンなど、より武器になるスキルも身につけてもらえるように指導しています。また卒業生たちには、『高校での学びは自分の土台になっている』『福祉・介護の基本を教えてもらった』と言ってもらうことが多いですね。彼らは柔軟に職場に適応できて、仕事に取り組む姿勢も純粋。離職率が低く、各職場で長く働いています」。
校内での車椅子介護実習の様子
施設実習で実践レベルの福祉を学ぶ
パイロット事業指定校としての活動
介護現場の生産性向上を目指し、厚生労働省が全国7ヶ所で、行っている“介護現場革新会議パイロット事業„に熊本県も参加。その中で介護分野への若者の新規参入を促す取り組みがあり、実は城北高校医療福祉科の皆さんもその一翼を担っています。
取材時には、他科の協力も得て行った地域活性化プロジェクト“城北ふれあいサロン„の取り組みに加えて、パイロット事業に関するプレゼンテーションを受けました。当事業では、今まで介護に持たれていた“きつい・汚い・大変„などの偏ったイメージを払拭しようと化粧療法やVR(バーチャルリアリティ)、福祉ロボッ卜の体験、介護従事者との意見交換会、介護実習などを実施。その後に鹿本中学校・菊鹿中学校で行ったアンケー卜では、「介護のイメージが変わった」という声があり、正しい福祉・介護のイメージを伝えることができました。またこれらの活動は、小学校高学年～中学校1年生の児童にアピールしたほうが、進路を決める際の参考にしてもらえることも分かったそうです。
福祉・介護のプ口を目指して学びながら、そして福祉・介護業界のPRも担いながら、常に笑顔で活動する若者たち。頼もしい彼らを、これからも応援していきます。
生徒自らが資料作成をしたプレゼンテーションの様子
在校生代表の声「進路のきっかけや将来の目標を教えてもらいました!!」
坂口もも さん
中学の時にお会いした城北高校の先輩方が優しく温かくて、「こんな人聞になりたい!」と思って医療福祉科に入りました。実習では排泄介助などで上手くいかないこともありますが、教科書で学べないことばかりなので1つ1つの実習を大切にしたいです。将来は精神保健福祉士も取得し、福祉業務に携わる行政マンを目指します。
坂口もも さん
森山亜依美 さん
介護職に携わる母に憧れて、入学しました。球磨郡出身で寮生活をしていますが、母も応援してくれています。卒業時に介護福祉士を、そして働きながら認知症ケア専門士の資格を取ることが目標です。今頑張っているのは、利用者の状態や要望を踏まえて介護計画を立てる“介護過程„。実習も増えて大変ですがやりがいもあり、充実しています。
森山亜依美 さん
861-0598 山鹿市志々岐798
☎0968-44-8111
1950年に松浦洋裁教習所として開設。現在は「この坂を上れば希望がある」を学校スローガンに、また「自分のことより先ず人のことを思え」を城北スピリツ卜として、普通科・調理科・看護科・看護専攻科・医療福祉科での教育を行っている。
