住み慣れた地域で仲間と共に
いつまでも生き生きと過ごす
住民主体で行う介護予防活動
熊本市では、高齢者の健康づくりと介護予防の一環として、
平成29年7月から「くまもと元気くらぶ」の立ち上げを支援しています。
行政が主導して行うこれまでの形式から、「住民主体」で運営していく取り組みを活性化することで、
どのような効果があるのかを、熊本市健康福祉局福祉部高齢介護福祉課地域包括ケア推進室の木村直人さんに伺いました。
住み慣れた地域で仲間と共にいつまでも生き生きと過ごす
熊本市では、高齢者の健康づくりと介護予防の一環として、平成29年7月から「くまもと元気くらぶ」の立ち上げを支援しています。
行政が主導して行うこれまでの形式から、「住民主体」で運営していく取り組みを活性化することで、どのような効果があるのかを、熊本市健康福祉局福祉部高齢介護福祉課地域包括ケア推進室の木村直人さんに伺いました。
健康維持の促進と
地域とのつながりづくり
「くまもと元気くらぶ」とは、熊本市内で介護予防活動に取り組み、①参加者の半数以上は65歳以上で構成し、毎回の参加人数はおおむね10人以上のグループであること(ただし、地理的条件等、特段の配慮を要する事情がある場合は要相談)②市が推奨する運動をおおむね週1回以上行っていること(表参照)③定期的に運動の効果を測定すること④グループのお金の出し入れについてきちんと管理し、記録していること⑤毎回の活動の参加者数等を記録していること⑥地域にお住まいの方であれば、誰でも参加可能であること⑦活動場所等の安全性、緊急時や事故発生時の対応策をとっていること(傷害保険に加入)⑧政治もしくは宗教に関する活動を行うグループまたは営利を目的としたグループでないことの①~⑧すべてにあてはまる、住民が自主的に運営するグループです。
「運動機能の維持・向上はもちろん、週に1度集まって顔を合わせることで地域住民がより密接につながります。独居の高齢者が増えているため、地域での見守りが自然と機能できるようになるのも狙いです」と木村さんは話します。
熊本市の「くまもと元気くらぶ」支援として、物品購入費や活動費、リハビリ専門職の派遣、立ち上げ支援を行っています。詳しくは熊本市高齢者支援センター「ささえりあ」または各区役所福祉課へお問い合わせを。
熊本市が推奨する運動
- 認定運動(各30~40分程度)
- いきいき百歳体操
- よかばい体操
- かたんなっせ体操
- その他の運動機能の向上が
見込まれると区が認める運動
あると認められた
筋力運動の体操です
詳しくは、各区役所福祉課や熊本市高齢者支援センター「ささえりあ」にお問い合わせください。
「おしゃべりしに来ている」
毎週の集まりが楽しみに
南区日吉で活動している「いきいき元気クラブ三喜会」は、2017年10月から活動を開始。毎週金曜日の10時~12時、日吉地域コミュニティセンターで開かれています。参加者は約30~40人程度で、会長の荒牧康さんを中心に参加者自ら管理・運営を行います。
「会は10時開始ですが、みんな9時30分ごろには集まっておしゃべりをしています。家族の話や健康についての話など話題が途切れることはありません。また、開会の際に行うスピーチも毎週いろいろなテーマで来た人を飽きさせないよう工夫しています。次は何を話そうかなと考えるのも楽しみの一つです。体操で健康維持を図るのは、“おまけ”のような感じですね」と荒牧さん。
認定運動だけでなく
口腔機能向上体操も
「いきいき元気クラブ三喜会」では、「いきいき百歳体操」のあとに「かみかみ百歳体操」という体操も実施しています。これは舌を上下左右に動かしたり、口の動きを意識した発声をしたりして、口腔機能の維持・向上を目的とする体操です。加齢による嚥下力低下予防につながり、唾液の分泌も促します。みんなで声を出しながら行うので一体感も生まれます。
「回数を重ねるうちに、住民同士も打ち解けてきました。家で閉じこもりがちだった人や伝え歩きだった人も、ここに来ると心身ともに健康になるようで明るくなったりシャキっと歩いて帰ったりしていました」と参加者の声も聞こえます。
※取材時は、熊本市健康福祉局福祉部高齢介護福祉課地域包括ケア推進室